のど飴日記

アゲハチョウ

自宅のアパートの階段のところに青虫がピタッとはりついていました。
はじめに気付いたのは妻で「うぇ~!青虫やぁん。」と言いました。
それを見て娘が「ね~ね?なんで動かんと?死んでると?」と聞きました。
下の息子は何だかよく分からないけど、楽しそうに青虫を見ています。
私は「これはね、この後サナギマンになってイナズマンになるんだよ。」と
教えてあげました。娘が「イナズマンて何ね?」と聞くので
「まぁまぁ、しばらく観察していれば分かるよ。」と答えておきました。
数日後、青虫はサナギになってました。それを見て娘が「これがサナギマンね?」
と興味津々に聞いてきました。この辺で正解を伝えるべきかまだひっぱるべきか?
悩み抜いた私はどうせ成虫になる瞬間とか見ることはなかろうと思い
「そうばい!これがサナギマン!次はイナズマンばい!」と答えました。
子供の素直な心をもてあそぶこのキチガイ野郎!と言わんばかりの妻。

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それから数日後の朝でした。「行ってきまァす!」と玄関を出た娘が
「ひ、ひゃぁー!」と大声で叫びました。びっくりして私たちも外へ出ました。
するとそこにはサナギからチョウへの決定的な瞬間があったのです!
「きれいやね~、これ何ていうチョウチョ?イナズマン?」と娘が聞くんです。
これはさすがに正解を伝えたほうがいいだろうと思いましたが折角なので
「ほぉ~、パパも久しぶりにイナズマンば見たばい!」と言ったか言わないか
私の声を掻き消すように妻が「アゲハチョウ!」と大きな声でかぶせてきました。
ここでこれをイナズマンにはしておけないという母親としての良心でしょう。
その後、完全体となったチョウチョは空高く舞い上がっていきました。
[09/26 2011]
by bloodandsystem | 2011-09-26 13:09 | 日記 | Trackback | Comments(0)